東京都板橋区の高齢者897人の調査では、自分の口の健康への評価が低い人は外出頻度も低く、認知機能も低かった。口とはおよそ関係のなさそうな社会的なフレイルに影響が出ていた。また、口の渇きを訴える人には、うつ傾向や日常生活での自立度が低いといった特徴があった。口の衰えは、知らない間に忍び寄り、ふだんの生活に大きな影響を与えている。スリーウェイシリンジ

 

 口の健康を維持するために普段の生活でできることもある。滑舌の低下、食べこぼし、むせ、かみにくいといった口の衰えのささいなサインに気づいて、早めに手を打てば、オーラルフレイルも元に戻すことができる。超音波スケーラー

 

 息を吹き込むと巻かれた紙が伸びるおもちゃの「吹き戻し」を使えば口の筋肉を鍛えられるほか、よくしゃべり、歌うことも唾液の分泌につながる。

 

 おはら・ゆき 認定歯科衛生士(老年歯科)。東京都健康長寿医療センター非常勤研究員、日本歯科衛生士会理事。

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