精神障害がある本人や家族の多くが漠然とした不安を抱いている「親亡き後」の本人の暮らし。スリーウェイシリンジ

 

 親の死を実際に経験したり、そのために備えたりしている本人や家族、専門家ら計40人の体験やアドバイスを集めた本「精神障害をもつ人のための 親なき後に備える」を、障害の啓発や当事者支援に取り組む認定NPO法人地域精神保健福祉機構(略称コンボ、千葉県市川市)が発行した。超音波スケーラー

 

 「何とかやれている」「こんなことで困った」などの体験談の紹介に加え、コンボの会員に対するアンケートを基に、金銭的なこと、家の管理、人付き合いや支援サービスなど九つの分野について、本人と親であらかじめ話し合っておきたい項目を一覧表にまとめた。

 

 アンケートで、不安に思う人が多い項目として浮かんだ「生活力」「経済力」「寂しさ」については、当事者のさまざまな試みを紹介。総じて、本人ができる範囲を少しずつ広げること、人や支援機関とのつながりを保つことの大切さを強調する内容になっている。

 

 準備の意外な落とし穴を語った経験談もある。母親を早く亡くし、祖母に育てられた50代後半の女性。祖母は女性らに財産を分ける遺言を書いていたが、日付と押印がなく法的に無効だった上、相続人以外の名前まで書かれていた。司法書士に相談して話し合いが付いたものの、仲が良かった親類と一時気まずくなってしまったという。「遺言をするなら法的に有効かをきちんと確認してほしい」と女性は話す。

 

 本はA5判、124ページ。1296円。書店販売はしないため、購入は直接コンボへ申し込む。電話は047(320)3870。

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